このほどは知るも知らぬも玉ぼこのゆきかふ袖は花の香ぞする 藤原家隆朝臣

このほどは知るも知らぬも玉ぼこのゆきかふ袖は花の香ぞする

 藤原家隆朝臣

 守覚法親王、五十首歌よませ侍りける時

 新古今和歌集 巻第一 春歌下 113

「この頃は知る知らぬを問わず、道を行き交う人の袖はみな花の香がすることだ。」『新日本古典文学大系 11』p.50

建久九年(1198)頃、御室五十首。

本歌(一)「これやこの行くも帰るも別れつつ知るも知らぬも逢坂の関」(蝉丸 後撰 雑一)。

(二)「雨ふれば笠取山のもみぢ葉はゆきかふ人の袖さへぞ照る」(壬生忠岑 古今 秋下)。

守覚法親王(しゅかくほっしんのう 1150-1202)後白河天皇第二皇子。式子内親王の同母弟。仁和寺御室。

玉ぼこの 道の枕詞。転じて道の意。

「花の匂」の歌。元作品によれば梅歌か。

藤原家隆(ふじわらのいえたか(かりゅう)1158-1237)和歌所寄人。新古今集撰者。

千載集初出。新勅撰集最多入集歌人。勅撰入集計二百八十四首。

隠岐での後鳥羽院による『時代不同歌合』では小野小町と番えられている。

小倉百人一首 98 「風そよぐならの小川の夕ぐれはみそぎぞ夏のしるしなりける」

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